相手からイエスを引き出すコトバの伝え方

私たちの生活にはコトバがあふれています。
友人との会話であったり、メールであったり、広告などの文章…すべてコトバです。
ところが、コトバというのは相手の受け取り方で、とんでもないことになったりします。良かれと思って言った何気ないコトバが、実は相手を傷つけていることもあるかもしれません。
今回は、コトバの伝え方について考えてみましょう。
ノーをイエスに変える技術
コピーライターの佐々木圭一さんが書いた「伝え方が9割」という本のなかに書かれている「ノーをイエスに変える技術」の一部をご紹介したいと思います。
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まず、イエスに変える3つのステップがあります。
- ステップ1、自分の頭の中をそのままコトバにしない
- ステップ2、相手の頭の中を想像する
- ステップ3、相手のメリットと一致するお願いをする
ということ。
簡単に説明すると、ステップ1の「自分の頭の中をそのままコトバにしない」というのは、そのままの意味で、例えば頭の中で好きな女性(あるいは男性)と「デートしたい」と思っても、そのまま「デートして下さい」というのはNGということ。
「デートして下さい」というのは、自分のメリットであって、相手の気持ちを一切考えていないから。それが、ステップ2の「相手の頭の中を想像する」につながるのです。
ここが一番のポイントなのですが、もし、相手がイタリアンが好きで初めてのものが好きという情報があったとすると、「デートして下さい」ではなくて「最近できた驚くほど旨いパスタの店があるんだけど行かない?」と誘うことができるわけです。
この誘い方こそ、ステップ3の「相手のメリットと一致するお願いをする」ことになるのです。
SNSは自分の頭の中のコトバが溢れかえっている
SNSは自分発信の場であると共に、自分のことしか考えていないコトバが溢れかえっています。しかし、これはこれでいいのです。SNSの発言で相手のことを考える必要性はないのですから。
そもそも、人は企業を信じられなくなっています。
例えば人気のスーパーに並ぶ野菜の表示は、いまや○○農協ではなく、○○さんがつくったジャガイモという商品の方が売れるのです。欲しい商品があった場合でも、企業の広告ではなく、個人のSNSの投稿を見て購入を決定したりするわけですね。
ただ、SNSに慣れてしまうと、誰かにコトバを伝えようとしたときに、自分のメリットしか考えていない、一方的なコトバになってしまう可能性があるのです。
ようするに、コトバを選ぶときは時と場所を考えて使い分けることが大切なのかもしれません。
