年末年始に増える犯罪!被害にあわないための防犯対策

師走は猫も走るほど忙しいといわれています。新年を迎える準備に加え、様々な行事も多くなります。
しかし、それと同時に、年末年始は、空き巣、詐欺、窃盗など、様々な犯罪件数も増加します。被害にあわないために、しっかりと防犯対策をとることが大切です。
防犯対策のポイントをまとめてみましたので、ぜひ参考にして下さい。
知識という名の防犯対策
防犯対策と言われれば、たいていの人はグッズや施錠を思い浮かべるでしょう。ですが、ただ「知っている」というだけでそれが防犯に繋がる事もあります。
その代表的な例として、「振り込め詐欺」があります。「振り込め詐欺」は説明する必要がないほど有名な手口となりましたが、別人になりすまし、お金を振り込ませるよう騙す詐欺の一種です。その方法は巧妙化し、判断が付きにくくなっていますが、どの「振り込め詐欺」にも必ず共通している事があります。
では、この件のいったい何が防犯対策になるのでしょうか。それは文字通り、「金を払え」と言う事です。もちろん、最初から金を払えとだけ言えば誰も信用しませんから、それまでに色々な嘘を吐きます。ただし、最終的には「金を払え」という結論にたどり着き、この事実を知っている事が何よりも防犯対策になるのです。
一例として、今話題の給付金がありますが、これを使った詐欺があります。これは給付金を振り込む名目でそのために口座を確認する必要があるから振り込め、というものです。誰でも給付金は欲しいですから、それにつられほいほい払ってしまう場合もあるでしょう。
しかし、「金を払えは詐欺」という対策を知っていれば、騙される事が無くなります。そもそも、お金をもらうのに、わざわざお金を払うなどという事は存在しないのです。
警視庁の防犯対策
防犯対策は最近の日本ではあらゆる所で行われるようになりました。当然、犯罪取り締まりの大元である警察でも、その取り組みは行われています。
たとえば警視庁のHPでは、犯罪が起こりやすい地域を一目で分るようなマップが見られます。その内容は漠然と犯罪が起こったと言うだけではなく、その犯罪の種類によって、どの地域に多いかということも分ります。
一例を挙げると、車上あらしは足立区と町田市が多いようです。このマップから、個人が防犯対策を取っていく上で、何を重要視すればいいかが分ります。たとえば、オートバイの盗難が多い地域に住んでいたなら、鍵をかけるのは当然として、駐車場以外に決してオートバイを止めないようにする、と心がけるようにします。その駐車場も、なるべくすぐに駆けつけられる位置にした方がいいでしょう。
他にも警視庁ではボランティア団体に対する防犯対策の講習や関連書籍の配布、防犯カメラの設置などを行っています。もちろん、大儀の意味で考えれば警察官のパトロールもその範疇に含まれるでしょう。
言うまでもなく、犯罪に関しては警察官が日本で一番詳しい職業です。もし防犯活動で悩んでいる事があれば、気軽に窓口で相談するといいでしょう。ただし、電話をするときはいきなり110にかけるのではなく、まず防犯課の電話番号を調べ、そこに直接にかけるようにしてください。
鍵の交換で防犯対策
防犯対策はなにもグッズを買う事だけではありません。根本的な部分を変える事もまた有効です。
そこでここでは「根本的」に含まれる物一つである鍵について説明しましょう。そもそも鍵には様々な種類があります。
警視庁のサイトに載っている物を挙げると、円筒錠(シリンドリカルロック)、本じまり付円筒錠(インテグラルロック)、面付箱錠、彫込箱錠、面付本じまり錠、彫込本じまり錠、鍵付きクレセント、補助錠、電気錠の9つです。このうち鍵付きクレセントと、補助錠はだいたい窓に使われ、面付本じまり錠、彫込本じまり錠は他の鍵の補助錠として使われます。
ここで主に扉で使われている、円筒錠、本じまり付円筒錠、面付箱錠、彫込箱錠、電気錠についての話になります。前の二者はほとんどの家で使われていますが、防犯性は低いと言われています。逆に残りの3つは防犯性が高く、鍵をこれらに変えることが防犯対策と言えるでしょう。ただし、それには相応の費用がかかります。
また中には円筒錠、本じまり付円筒錠でも特殊な防犯対策を施し、耐ピッキングなど非常に高い防犯性を有している物もあります。空き巣は意外にも、玄関から入る場合が多々あります。一度空き巣に入られた経験のある人は、この扉の部分を見直し、防犯対策をとってみてはいかがでしょうか。
子供のための防犯対策
防犯対策は大人なら必要に応じて自分でとる事が出来るでしょう。しかし、子供は親や周辺住民が率先して行わなければなりません。その具体的ないくつかの方法をここで紹介してみましょう。
まず第1に情報収集。防犯対策の第一歩として、自分の住んでいる地域が今どんな状況にあるかを正確に知る必要があります。この情報は、警視庁のホームページで、たとえば「不審者情報」項目から知る事が出来ます。
第2に携帯や、インターネットなどの監視。最近の子供が被害者の犯罪はこれら通信機器を媒体とするケースが非常に増えています。そのため、大人として子供のそのへんの状況は知っておきたいものです。
しかし、防犯対策を建前に、無理矢理監視するの問題があります。基本的には日頃から子供との信頼関係を気付き、気兼ねなく何でも話せる状態にしましょう。
第3に地域住民の協力。最近防犯ブザーを義務づける小学校が増えつつありますが、たとえブザーを鳴らしても、誰も出てこないような街では意味がありません。日頃から地域住民でふれあい、ミーハーだろうが何があったら即様子を見に行くような街にしましょう。
他にも色々な防犯対策がありますが、まずは積極的に自分でそれらを調べてみては如何でしょうか。それが第一歩になるかもしれません。
女性のための防犯対策
防犯対策を必要としているのは、男性より女性の方でしょう。女性は男性と違い力が弱く、返り討ちに遭わせる、というような事はまず出来ません。そこでここでは女性の人向けの対策について説明しましょう。
まず女性が防犯対策を考える上で一番重要なのは、犯罪者を近づけないという事です。そのために良く聞く方法のひとつに、男性物の下着を外に干す等があります。また、近所の人とも仲良くするというのは防犯を考える上で効果的です。
ですが、それでも犯罪者に襲われてしまう可能性があります。そうなった場合も考え、子供同様防犯ベルを持ち歩くというのも重要です。その事を日頃から他人に言っておけば、防犯対策としてより効果的です。
犯人の立場からすれば、捕まる可能性の高い人間をわざわざ襲わないでしょう。そして万が一犯罪者に会ってしまった場合は、抵抗しない事が大事です。もちろん助けを求める事は重要ですが、逆に返り討ちに遭わせようとすれば、大きな怪我を負ってしまうかもしれません。
ただしこれはあくまで「か弱い」女性の場合。日頃から格闘技をたしなんでいる女性や、護身術を学んでいる女性までは無抵抗である必要はないかもしれません。ですが、相手が刃物を持っている場合は、たとえ腕に自信があったとしても、すぐに逃げるようにしましょう。
一人暮らしの防犯対策
防犯対策を考える上で、その人が家族と同居しているのか、一人暮らしなのかは重要なファクターです。それによって、講じる手段も変わります。ここでは後者の一人暮らしの場合について、説明しましょう。
一人暮らしの人がまず最も被害に遭う可能性が高いのが、空き巣です。これは一人暮らしの人は手に職を付けている場合が多く、ほとんど家を空けている事に理由があります。つまり、一人暮らしの防犯対策はまずこの空き巣に対する手段を考えなければなりません。
統計的に、空き巣は主に近所づきあいが乏しく、人目に付きにくい家を好むと言われています。とりわけ近所づきあいの有無を重要視します。その空き巣に対する防犯対策の最も有効な手段は、もちろん隣人との関係を密にする、という事です。
せっかくの休日を潰すのは忍びないかもしれませんが、防犯グッズを買うよりは安いと妥協し、地域の行事には協力するようにしましょう。たとえ防犯ブザーなどの防犯グッズを買っても、それを聞きつけて駆けつけてくれる人がいなければ意味がありません。犯罪者もそれを知って、たとえ見つかったとしても居直ってしまうかもしれません。またどうしても人付き合いが苦手という人は、地域の交番のある場所をしっかり覚え、いつでも駆けつけられるようにしましょう。
まとめ
防犯対策は犯罪を起こさせなくすること。言い換えれば抑止力です。
犯罪は誰の身にも起こりえます。「自分だけは大丈夫」といった根拠のない考え方は止めて、しっかりとした防犯対策をとりましょう!