猫が具合の悪い時と病気のサイン

猫が具合の悪い時の症状と病気のサインをご紹介します。
食欲がない、吐く、動かない、下痢、血尿、熱があるなど、猫のいつもと違う症状に気づいたときは病気を疑ってみましょう。
猫の病気(目と耳)
猫の耳は病気になりやすい部位です。
猫の耳は音を聞くだけでなく、平衡感覚を保つ為にも大事な役割を果たしています。猫は人間には聞こえない高い音を聞くことや、広範囲の複数の音を聞き分けるなど、俊敏な動作に欠かせない部位です。少しでも異常が見つかった場合は、速やかに受診しましょう。
猫の耳で心配される病気は、外耳炎・中耳炎・耳疥癬・耳血腫などです。
耳垢の放置により外耳炎になります。外耳炎から中耳炎、炎症による痒みなどを気にして耳を掻いたり、振ったりする事により耳血腫になるなど、一つの症状から複数の症状へと悪化してしまうこともありますので、十分な注意が必要です。
猫の目も俊敏な動作にかかせない部位です。
目の病気にかかると、周りの状況判断ができなくなり、動きが悪くなるだけでなく、様々な余病を引き起こす原因となります。
猫の目で心配される病気は、結膜炎や角膜炎・緑内障・白内障など、人間と同様の病気にかかります。他にも、瞬膜腺脱出・流涙症・眼瞼内反症・中心性網膜変性症などがあげられます。
猫が目の病気を発症する原因は、猫同士の喧嘩や細菌の感染、必須アミノ酸不足などがあります。
目ヤニが出たり、まぶしそうに目を細めたりする症状があれば、放置せずに病院で診てもらいます。放っておくと失明してしまう恐れもありますので、早期受診することが大切です。
猫の病気(呼吸器)
猫は呼吸器の病気になりやすい為、鼻の状態や声の出具合など、少しでもおかしいと感じる症状があったら、担当医に相談します。
くしゃみ、鼻水・口呼吸などの症状が現れたら鼻炎を疑います。鼻炎を放っておくと副鼻腔炎になり余病を引き起こします。
猫のかかる呼吸器の主な病気は、鼻炎・副鼻腔炎・鼻出血・咽頭炎・気管支炎・肺炎などがあり、鼻が利く猫にとって、たばこや薬品・香水なども鼻炎の原因になるとされています。
猫の病気を予防する為にも、ワクチンの接種が必要ですが、この呼吸器系の症状である鼻炎や気管支炎もワクチンの定期的な接種により、防ぐことができます。
たかが鼻炎と軽く考えていると、炎症が悪化して発熱や膿・などの原因になり、やがて気管支炎まで進行してしまいます。
猫の呼吸器で胸の病気は、胸に穴が開いて空気が入る「気胸」や、胸の中に膿が溜まる「膿胸」、横隔膜を突き破り臓器が胸に入り込む「横隔膜ヘルニア」、肺胞に水が溜まる「肺水腫」などがあります。
いずれも、交通事故や喧嘩などによるケガなどが原因になります。
猫の胸の病気は、抗生物質の投与と安静で改善されますが、飼い主が病気の症状に気づかず、放置していた時間が長いと、手術を要する場合も出てきます。
呼吸が少し荒くなったり、食欲が落ちたりしていたら注意が必要です。
猫の病気(消化器)
猫の消化器が病気になるということは、生命を維持する為に必要なエネルギーを、体内に取り入れる為の大事な器官が機能しなくなるということです。直接命に関わるので、すぐに治療の必要があります。
猫の消化器で心配される病気は、食道炎や巨大食道症、胃腸炎・胃捻転・胃潰瘍などの胃腸の病気、また、便秘や巨大結腸症などの腸から肛門までの病気もたくさんあります。
食欲がなかったり、食べても吐いたり、下痢をしていたら要注意です。
猫の腸の病気は、多くが食べ物に関係しています。食べ過ぎや腐敗した食品の飲食、ビニールやプラスチックなどの誤飲、アイスクリームなどの冷たくて甘い物を食べた時にも、胃腸炎を起こします。
夏場の餌と水の管理を徹底することや、飼い主の気配りで、未然に防ぐことができます。
猫の病気に毛球症というのがありますが、毎日の毛づくろいで体内に蓄積された体毛によって、慢性の胃腸炎を起こしたり便秘をしたりする原因になっています。
この毛づくろいという行為も、過度のストレスによって回数が増え、結果毛球症につながっていく場合もあるので、病気の直接的な治療に加え、原因となるストレスの軽減も考えなければなりません。
猫の腸閉塞や、直腸脱・腸重積などの病気は、緊急の手術が必要です。痛みや苦しみを伴い、最悪死に至る場合もあります。
消化器系の病気は、飼い主の飼い方が重要なポイントになります。
猫の病気(生殖器・泌尿器)
猫の生殖器が病気になっても、外見からでは気が付かないことが多いです。
乳がんや乳腺炎、膣の腫瘍など見た目には、わかり難い症状は触診をしてシコリなどできていないか、日頃からチェックする必要があります。オス猫の生殖器は、あまり病気になりません。
しかし、子供を産み育てることの出来るメス猫の生殖器は複雑で、病気の種類も人間並みです。子宮がんや乳腺炎・乳がん。膣の腫瘍や子宮内膜症などがあります。
猫の不妊手術は、生殖器の病気予防に効果的です。
不妊手術を行った猫は、していない猫より生殖器の癌になり難いという報告があります。但し、手術を行えば100%ならないと言うわけではありませんので、毎日の触診健康チェックは必要です。
猫の泌尿器の病気は、結石が原因で起こる下部尿路症候群、腎臓の機能が低下して起こる腎不全や尿毒症・腎炎など一度かかってしまうと、完治することは無い重篤な病気ばかりです。
5~6歳頃を過ぎた猫は、泌尿器の病気になりやすい傾向にあります。腎臓機能が低下する為ですが、腎臓が一度弱ってしまうと元にはもどりません。
猫の死因で最も多いとされている、慢性腎不全を防ぐためにも、飼い主は食事や飲み水に気をつけて、少しでも腎臓の負担を無くす様に心がけます。
猫の病気(脳・神経・心臓)
猫は、脳や神経に関する病気が少ないです。脳や神経の病気は先天性の異常であったり、交通事故や喧嘩などによる外傷からなったりすることが多いようです。
ウイルスや薬剤の副作用も原因になりますので、表情の変化や痙攣などの身体の症状を気にしておくことが必要です。
脳や神経に関する猫の病気は、脳炎や脊髄炎、てんかんや先天性異常、肝性脳症があげられます。
手足の麻痺や痙攣、まっすぐに歩けずよろめくなどの症状は、脳に何らかの障害が出ていると考えます。
猫の脳と神経の病気は、病院の医師でないと診断が難しいので、ちょっとおかしいと感じたら症状を詳しく説明できるように様子を観察して、早急に受診します。
全身の機能を掌る脳の機能が低下すると、呼吸や心肺などにも影響が出て死に至る可能性が高くなります。猫の心臓は犬や人間に比べると、病気になり難いとされています。それでも、先天性の心臓病や、心筋症などまったく病気が無いわけではありません。
また、犬の心臓病であるフィラリア症も、近年猫でも発病することがわかり猫用の予防薬ができました。猫の心臓病発症の原因は、ネギ類の毒性や殺虫剤・薬剤などによるものがあげられています。
日頃から食品や洗剤などの薬物を保管する場所には、十分に注意が必要です。また、ノミやダニなどによって感染する病気もありますので、日頃のケアが大事です。
猫の病気(皮膚)
猫の皮膚は汚れや細菌などによる病気が多いです。
だからと言って、人間と同じようにシャンプーで清潔を保とうとすると、逆に皮膚炎などを起こしてしまいます。
猫の皮膚は、人間と違い弱アルカリ性なので、弱酸性の人間用は肌に合わないのです。汚れが気になった時は、無理に洗わず温かくした濡れタオルで拭いてあげると良いでしょう。
猫の皮膚に関する病気は、ストレスの多い現代社会で増える傾向にあります。ストレスからくる脱毛や免疫力の低下により、心因性の皮膚炎を起こすこともわかっています。
また、偏った食事により栄養障害をおこしたり、室内飼いで寒暖差の少ない環境にいる猫は、被毛の抜け替わりにも変調をきたしたりしています。
ノミやダニなどの寄生による猫の病気は、治療以外にも感染源であるノミやダニを駆除しなければいけません。ダニは駆除薬の投与及び散布とシャンプーなどで治りますが、ノミは室内のすべてを駆除しなければいけません。
駆除剤で猫に薬物被害が起きないように、昆虫発育阻害剤などを使用して、二次被害を防ぎます。
猫の病気は他にも、好酸球性肉芽腫症候群のようなアレルギーが原因として発病する症状や、日に当たることで発病する日光性皮膚炎などがあります。
飼い主にできること
猫の病気は、様々な症状があります。今回、紹介できなかった症状や病気があります。もちろん年齢を重ねるごとに、病気の種類も変わります。
飼い主の責任として、知らなかったと後悔しない為に、どんな病気がどんな症状で現れるのかを勉強しておく必要があります。
猫が病気でなくても、子猫のうちからかかりつけの病院を決めておき、病院の雰囲気や医師に慣れてもらうことも大切です。
警戒心の強い猫は、病気になると環境の変化に敏感に反応して、慣れない病院での治療を嫌がります。早急な治療が必要な場合は、それだけで命を落としかねません。早いうちに病院に慣れておくことで、的確な治療を受けることが出来るのです。
子猫同様、老猫も体力がなく抵抗力も低いので、世話には十分な配慮が必要です。食事も、内臓機能の低下にあわせて、消化の良いものを用意するなど工夫します。
病気にかかってしまった猫の世話をするのに必要なことは、面倒くさがらずに対応することでしょう。
室内の温度管理や、寝床の環境整備に加え、投薬や給餌など初めのうちは戸惑うこともありますが、動物病院でその方法を学び最後まで世話をする事がとても大切なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?愛猫の様子がおかしい時はすぐに獣医さんに診てもらうように心がけましょう。
また、何より大切なのは毎日の食事です!
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