秋ファッション!M65フィールドジャケットのカッコいい着こなし術

フィールドジャケットの傑作M65はミリタリー愛好者だけでなく、多くのファッションデザイナーも注目しているアイテムです。
M65フィールドジャケットのカッコいい着こなし術をご紹介します。秋冬のファッションを考えている方はぜひ参考にしてください。
M65フィールドジャケットとは?
M65フィールドジャケット(M-65 Field Jacket)は、1965年にアメリカ軍に正式採用された野外用ジャケット。
それまで採用されていたM-43の洗練されたジャケットスタイルと、踊る大走査線で有名なライナー統合システムをもつM-51の後継モデルにあたります。
いわゆるミリタリージャケットのひとつなのですが、1976年に大ヒットした映画「タクシードライバー」でロバート・デニーロ演じるトラヴィスがM65を着ていたことで一躍有名になりました。
M65の優れた機能性とデザインは、その他のモデルにも強い影響を与え、フィールドジャケットの傑作と言われています。
M65は単なるフィールドジャケットというより、防寒仕様のコートという位置づけで40年以上にわたってアメリカ軍の現用モデルであり続けました。
現在でも世界の軍隊はもちろん、民間人のファッション・アイテムとして愛用され続けています。
また、M65は機能性はもちろんのこと、デザイン面でも高い評価を得ています。
多くのファッションブランドもジャケットのベース(元ネタ)としてM65のデザインをフューチャーすることが多く、ネイバーフッドやwtaps(ダブルタップス)、hareやヒステリックなどのコアブランドから、よりファション性を重視したM65が発売されています。
また、軍から放出されたM65に様々な装飾を加え一見するとオリジナルが分からないほどにリメイクされたM65も数多く発売されています。
カッコよくM65を着こなしている人はオシャレ上級者ですね!
M65の機能性
初期のM65には「COAT, MAN’S, FIELD, M-65」の表記があったのですが、後のモデルには「M-65」の表記が無くなり、最終的には「COAT, MAN’S COLD WEATHER,FIELD~」となっています。
つまり、M65はフィールドジャケットというより防寒コートとしての機能性が高いジャケットになります。
- M65の素材は綿:ナイロン=50:50もしくは55:45の混紡。当時、最新素材であったナイロンの特徴である速乾性と耐久性、綿の特徴である保温性を兼ね備えた生地になっています。
- 裾の長さはサイズ毎にX-Short、Short、 Regular、Longの4種類があります。
- 肩のショルダーループは階級章を付けるためのものですが、手袋や帽子を止める機能を合わせ持っています。
- 大型のポケットがフロントに4つ付けられており、機能性を追及した位置と角度になっています。また、それぞれのフラップがあり金属製のボタンで閉じられるようになっています。
- フロント部分はファスナーとスナップボタンの両方で閉じるようになっています。大きなフロントファスナーは手袋をしていても開け閉めが簡単です。
- スタンドカラーの襟部分には簡易フードが収納されていて、緊急時の防寒用などに使用できるようなっています。
- 肩の後の折り込みはバイスイングと言って、腕を動かすときに突っ張らない。
- 裾とウエストの部分にはドローストリングと呼ばれる引き紐が取付けられていて、生地を体に密着させ動き易くしたり、寒さを防ぐことができるようになっている。
- 内側には防寒用ライナーが取り付け可能で、様々な環境に対応できるように考慮されています。
M65リメイク
M65をはじめ多くのミリタリーアイテムは、軍の放出品をリメイクしたものもが、多くのセレクトショップなどから発売されています。
M65をブラックやブラウンに後染め加工したものや、サンドウォッシュ(砂洗い)し、柔らかい質感と古着のような長年着込んだ雰囲気を再現したもの。
迷彩柄やオリジナルの生地をパッチワークしたり、左胸にオリジナルのワッペンを追加したものなど様々です。
なかにはM65をショート丈にしてブルゾンとして着れるように裾と袖口をリブを付けたものまであり、一見するとオリジナルが分からないほどにリメイクされたM65が一部の若者たちによって愛好されています。
M65タイプ
カジュアルファッションとしてM65を着用する時、本来は上着として着ることを前提として、前身ごろや腕の部分が太めに作られているため、
ややだぼついた感じになってしまうことがあります。
また、重量が重いこと背中の部分にフードが収納される構造のため、猫背気味に見えてしまいシルエットを崩してしまうこともあり、このため軍納入品を製造している会社であっても、カジュアルウエアとして本来の素材や構造を改良し、シルエットもタイトにアレンジしたM65を販売しているメーカーもあります。
また、M65はファッションブランドがジャケットを製作する際に、そのデザインを取り入れた元ネタに使われることも多くあります。
M65の人気ブランド
M65タイプのジャケットを発売している人気ブランドにはネイバーフッド、Wtaps、APE、ヒステリック、hare、wjkなどのコアブランドがあります。
ミリタリーブランドであるアルファやロスコ、HOUSTONとは一味も二味も違ったM65タイプが数多く発売されていますので、軍用ではハードで抵抗のある人におすすめです。
こんな謎アイテムがあるから、リサイクルショップ巡りは楽しいんだよな( ◜ω◝ )
マルチカムM65ジャケット、デザインが強すぎて手が出せない(ᯅ̈ )#KISS pic.twitter.com/GYJZNZl5SQ— えるいー@LE装備 (@erui_LE) March 13, 2020
しかし、やはりミリタリー色の強いM65の方が圧倒的に人気のようです。
ミリタリーファッションの大御所リアルマッコイズが提案する「TAXI DRIVER M-65」は、劇中でトラヴィスが愛用しているKING KONG COMPANY(左腕のパッチ)のM-65を完全復刻したものです。右胸のパッチは空挺の資格を持つ海兵隊員であることを示しています。
また、カンバッチは紙にプリントしてからバッチにしたものではなく、直接鉄板にプリントし切り抜いて周りを丸くした物です。リアルマッコイズの“こだわり”から生まれた本物のM65は大人気アイテムです。
また、アメリカ軍に最も多くのM-65を供給してきたアルファも人気です。
とくにファッションアイテムとしてのリメイクされたアルファのM65は、M51のドローコードや裾デザインを組み合わせたデザインとなり、
薄めの素材とナチュラルな着古し感で、シャツジャケット風に着まわせる便利なアイテムに仕上がっています。
また、従来のM65をタイトにすることで、日本人向けのシルエットに仕上げており、洗いをかけている為、生地のゴアつきがなく、着心地もバツグンです。
映画の中の登場したM65
アルファーのM65はぜひ一枚は持っていたいミリタリーファッションのひとつです。ハリウッド映画は日本におけるミリタリーファッションに強い影響を与えてきました。
1976年に公開された映画「タクシードライバー」でロバート・デ・ニーロが演じたトラヴィス・ビックルもその一人と言えるでしょう。ベトナムからの帰還兵トラヴィスがM65を着ている姿に衝撃を受けたという人も少なくないと思います。
また、1979年に公開された映画「クレイマー、クレイマー」では、ダスティン・ホフマン演じるテッド・クレイマーがM65を着ていたり、1982年に公開された映画「ランボー」ではシルヴェスター・スタローン演じるベトナム帰還兵ジョン・ランボーが戦友を訪ねる時にM65を着用しています。
また、「ロッキー・ザ・ファイナル」のロッキー・バルボアが多くの場面で使い込まれた様子の黒色のM65を着用しています。劇中のシーンでM65のポケットを探りながら「カンガルーのポケットみたいだ」と話すシーンもあります。
日本の映画では高倉健さんが映画の中でM65を着用することが多く、ホタル(2001年)、単騎、千里を走る。2005年)のなかで共に黒のM65を着用していました。
ここの所、ダウンジャケットばかりじゃイカん!と、
M65ジャケットで通勤している。
M65というと「ランボー」とか「タクシー・ドライバー」のイメージが強いけど
1978年の「チェイサー」のアラン・ドロンもカッコ良かったのだよ。
イケメンすぎて参考にならんけど…
しかし、この人はガバ似合うな… pic.twitter.com/ulH7CbIbyO— 習志野COLT (@45Malkovich) February 5, 2019
