コレステロール値の自己チェック!生活習慣病は早期の対策が肝心

健康診断でLDLコレステロール値が高い
と言われたらどうしたらいいでしょうか?
このLDLコレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれており
動脈硬化の原因と言われています。
動脈硬化が進行すると心臓に大きな負担がかかるため、
高血圧、心肥大、心不全のリスクが上がり、
さらには心筋梗塞、狭心症、脳梗塞などを重大な事態の引き金になってしまいます。
また、血管が破れると、
クモ膜下出血など脳出血の危険もあるんです。
コレステロール値が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
コレステロールとは
コレステロールとは脂質の一種・遊離脂肪酸で、
生物の体を健康に保つ上でとても重要な働きを持った成分であり、
LDLとHDLのグループに分けられます。
コレステロールの歴史をひも解くと、成分が単離されたのが1784年、
この名前に決まったのが1788年、
1913年においては動脈硬化の原因だと判明しています。
その後は、コレステロールに関する発見が相次ぎ、
1985年のマイケル・ブラウンやヨセフ・ゴールドスタインによる研究により、
コレステロール代謝が解明されました。
また、栄養学の発展に伴い、コレステロールは体に悪いものではなく、
研究が進んだ今は生理的観点から体に必要不可欠であることが分かってきています。
体に悪い成分の代名詞的な存在であったのも過去のイメージになりました。
コレステロールは細胞膜を安定させ、
多くのホルモンの原料にもなる物質で、脂質性ビタミンのビタミンD生成にも関連しています。
それから先述した通りに、コレステロールが血管に張り付いたり、
酸化するなどは動脈硬化の原因となりますが、
コレステロールは体を正しく機能させる大切な物なのです。
ただし、健康のためにはコレステロールの基準値に近い状態であることに注意し、
食事や運動を行ってコントロールして行きましょう。
コレステロールの基準値
コレステロールを正しく理解するには、標準値を知ることも大切です。
自分の数値と比較して、
コレステロールや中性脂肪のバランスが良いかどうか調べる事から
生活習慣病対策が始まります。
コレステロールの標準値は、総コレステロールは220未満、善玉コレステロール(HDL)40以上、悪玉コレステロール(LDL)140未満、中性脂肪150未満です。
この数値から大きく外れるようならば、
何らかの対策が必要になってくるでしょう。
特に、コレステロールが多い方は血液内の脂肪が高い状態であることからも、
高脂血症から動脈硬化、更にはメタボリック・シンドロームを発症させるリスクが上昇し注意が必要です。
ただし、統計的には長生きする方には、
コレステロール値が高い場合が多いと言われるので、
数値が高いからといっても必ずしも悲観することはないようです。
コレステロールは、HDLとLDL共に体に不可欠であり、
適正なバランスが取れていれば健康体が長く保てるのです。
加えて、コレステロール値に合わせて、BMIも知っておくと生活習慣病対策に役立ちます。
BMIは肥満度の目安となり、
身長(m)×身長(m)÷体重(kg)で求められ、標準は22です。
コレステロール値に注目しながら定期検診を受け、
自分の数値に変化がないかどうか気を配るだけでも、
生活習慣病などの予防に繋がるでしょう。
コレステロール・チェックをしましょう
コレステロール値は変化しても自覚症状がない為に、検査を受けない限り分かりません。
そこで、コレステロール値が高くなっていないか、簡単なチェックをしてみるのは良い方法です。
では、コレステロール・チェックを食事面から始めてみましょう。
- 肉類が好き。
- 野菜や海草が苦手で食物繊維が不足している。
- 揚げ物、甘い物が好き。
- アルコールをよく飲む。
次に、生活習慣についてのチェックです。
- 運動不足である。
- ストレスが溜まっている。
- タバコを吸っている。
- 睡眠不足である。
コレステロールは肥満にも関係があり、
体質的に増えや増えやすい方もいますから、
こちらに関するチェックもしてみましょう。
- 最近太ってきた。
- 家族にコレステロール値が高い人がいる、あるいは高脂血症である。
以上、紹介した全部で10のチェックに当てはまる回数が多いほど、
コレステロールの数値が上昇している可能性が強く、
折を見て医師の診察を受けておくのが望ましいことです。
当てはまるのが3~5個なら、コレステロール値の変化に注意し、
7個以上当てはまる場合はコレステロール値が高く、
メタボリックシンドロームなどを発症させる可能性は非常に大きいと言えます。
早めに生活を改善し、定期健診を受けて予防に努めましょう。
コレステロールの検査
コレステロールの数値は血液検査で調べます。
職場の定期健診や人間ドックなどでは、
血液検査は必ず行われる検査のひとつですね。
血液は絶えず入れ替わりを繰り返しており、
およそ4ヶ月で新しくなるとされるので、
こまめな検査を受けると病気予防や健康維持に役立ちます。
コレステロールが高いことで発症する高脂血症かどうかを調べるには、
更に詳しい検査を受けるのが確実です。
高脂血症検査では12時間以上食事をせずに採血して、
血中に含まれる脂質の量や割合を検出します。
これによって、コレステロールがどの程度体内にあるのか、
善玉・悪玉、中性脂肪の割合も分かり、対処法の判断も付けやすくなります。
コレステロールは変化しても自覚症状がほとんどないとされる為に、
生活習慣病などを防ぐには早期発見がとても重要です。
コレステロール値の変動から、生活習慣の改善を心掛けるようにします。
まとめ
今はメタボ検診も行われるようになり、
健康への意識が更に高まっている時代です。
コレステロールは以前なら中年以後の方が気にすることが多いものでしたが、
成人前であっても生活習慣病で悩む患者が増えている事からも、
定期的な検診は健康管理の上で重要です。
年に1回は是非受けておくようにしたほうが良いでしょう。