日本人の5人に1人は水虫!?水虫の原因と効果的な治し方

水虫に悩まされている人は多く、
日本人の5人中1人は水虫を持っていると言われるほど、
実は水虫はポピュラーな病気です。
水虫の原因と効果的な治し方をご紹介します。
そもそも水虫とは
水虫は、皮膚糸状菌(しじょうきん)というカビの一種(真菌)によって生じる感染症で、
多くは白癬菌が原因で起こります。
水虫の原因となる白癬金は、普通のカビと同じく高温多湿の場所を好み、
皮膚のたんぱく質ケラチンを栄養としているため、
蒸れやすい足の裏や足の指の間などによく発生します。
しかし、水虫は足の裏などにだけ発生するのではなく、
爪の間、股、頭、体にも発生します。
水虫はそれぞれ発生す場所によって名前が変わり、
爪の間は爪白癬、股にできるものを股部白癬(いんきんたむし)、
頭にできるものを頭部白癬(しらくも)、
体にできるものを体部白癬(たむし)と呼んでいます。
水虫の原因となる白癬菌は、
もともと土の中に生息していたのですが進化して人の体でも繁殖することができるようになりました。
水虫の原因
水虫は、カビ(真菌)の一種である白癬菌に感染することによって発生する皮膚の病気です。
日本での水虫の歴史は浅く約60年ほど前からだと言われています。
下駄や草履を履いていた頃には水虫で悩まされることはありませんでしたが、
この頃、靴が普及し始めたことにより水虫が発生しやすい原因を作ったようです。
劣悪な環境下で何日も靴を履き続けて水虫にかかった兵隊さんが
戦地から帰還したことも水虫が広がった原因だと言われています。
水虫は白癬菌が原因で起こるものですが、
ただ白癬菌に触れただけで発症するわけではありません。
水虫が発症するには、原因となる白癬菌がたくさん皮膚に付着していて、
それが長い時間付着したままで、
さらに菌の増殖に適した高温多湿の状態に保たれていることが必要な条件となります。
白癬菌のついた足で、蒸れやすい革靴を長時間履き続けるというのは水虫を起こす原因となります。
このことからも、世のお父さん達の中にたくさん
水虫に悩まされている人がいるということも想像できます。
水虫の原因菌である白癬菌は、とても生命力の強い菌だと言われているため、
治まったと思っても再発を繰り返したり、
他の場所にうつったり、大切な家族にまでうつしてしまうということもあるので、
きちんとした治療を受けることが大切です。
水虫の治療
水虫にかかってしまったら、まず皮膚科での正確な診断を受けることが必要です。
水虫だと思っていても、中には水虫と似た症状を起こしているだけの偽の水虫もあるからです。
水虫かどうかの判断は、かゆみのある部分の角質を少し削り取り、
角質細胞を分解する溶液につけておくと白癬菌だけが残るので、
顕微鏡で見て簡単に判断することができます。
検査により水虫であることが分かれば、
外用薬や内服薬を使っての治療が開始されます。
水虫の治療は、主に水虫に効く塗り薬による治療が行なわれます。
水虫の治療に使われる外用薬は、
軟膏やクリーム、薬液などがあり症状や体質などに合わせて処方されます。
水虫の中でも、爪水虫など外用薬が浸透しにくいタイプの水虫の場合には、
内服薬も併用した治療が行なわれます。
以前は、水虫になってしまうともう治らないと言われていましたが、
最近では新薬も開発されたため、正しい治療を行なうことで治癒することも可能になってきました。
水虫を完治するために必要なのはきちんとした治療と「根気」で、
ましになったからと勝手に薬をやめてしまうとまた元に戻ってしまうということもあるので、
医師の指導の下きちんと治療を続けることが大切でしょう。
水虫の菌とは
水虫を起こす白癬菌は、皮膚糸状真菌と呼ばれるカビの仲間で人や動物の角質層に好んで寄生します。
水虫は皮膚のケラチンを栄養として、湿度70%、温度が15℃を超えると活発に増殖を始めます。
足の指の間は靴を履いた状態で、
湿度が95%、温度は32℃にもなるため特に水虫が発症しやすいと考えられます。
水虫の菌は高温多湿を好む傾向があるため、
じめじめとした日本の梅雨の時期は絶好の活動期となります。
また、蒸れやすいゴム製の長靴などでは6ヶ月も生き続けていたと言うこともあり、
湿度が高いところでは長期間生存し続けることができるようです。
水虫を起こす白癬菌は、
家に水虫にかかった人がいる場合にはあちらこちらに存在しています。
特に、家の中で水虫菌が多く見つかる場所としては
お風呂の足拭きマット、トイレのスリッパ、お風呂奈洗い場、フローリング、コタツの敷き布団などがあります。
水虫の菌は生命力が強いと言われていますが、
白癬菌が足についたからといってすぐに水虫になってしまうというわけではありません。
水虫菌が足の角質層にまで入り込むには普通1~2日かかるので、
毎日、お風呂に入り清潔にしていればあまり神経質になることもないようです。
水虫ができる場所
水虫ができる場所と言えば、すぐに思い浮かぶのは足の裏や足の指の間でしょう。
確かに、靴を履いて蒸れやすい足は一番水虫が多く発症する部位ですが、
水虫は足だけではなくいろいろな場所に発症します。
水虫は白癬菌というカビが原因で起こる感染症で、体中どの部位にも感染を起こします。
白癬菌は高温多湿な場所を好むため、
蒸れやすい靴の中に発症することが多くそれに伴って足の爪にまで水虫の感染が及ぶことがあります。
爪に起こった水虫を爪白癬といいます。
爪にできてしまった水虫は外用薬だけでは治療が難しいため、
内服薬と併用しての治療が行なわれます。
その他にも蒸れやすい股間に起こる股部白癬(インキンタムシ)、
体にできる体部白癬(ゼニタムシ)、
頭部にできる頭部白癬(シラクモ)、
手にできる手白癬なども呼び方が違うだけで、足にできる水虫と同じ仲間です。
水虫の菌は体のケラチンを栄養源として増殖を繰り返しているため、
高温多湿といった白癬菌にとって住みやすい環境があればどこにでも発症することがあるのです。
一度、水虫にかかってしまうと自然に治癒するということはほぼ期待できないのが現実ですが、
今では薬の進歩のおかげで的確な治療を行なえば、水虫は完治することのできる病気になりました。
水虫の症状
水虫の症状といえば「かゆい」「皮がめくれる」「グジュグジュになる」というイメージがありますが、
それ以外にもかゆみを伴わないものなどいろいろな症状の現れ方があります。
足の水虫でよくみられる症状には3つの型があります。
足の指の間や側面にできる趾間型水虫では、
皮がむけてただれたり、赤くなったりします。
趾間型水虫の湿潤型の場合はグジュグジュになり強いかゆみを伴うことがあり、
乾燥型ではかさかさになり皮がむけます。
角質増殖型の水虫では足の裏の角質が厚く、
硬くなりひび割れて白く粉を吹いたようになり、足の裏の表面がざらざらになります。
土踏まずの辺りの足の裏に小さな水泡を作るタイプの水虫を小水疱型といい、
初期の段階ではかゆみはありませんが、水虫の症状が進行していくとかゆみがでてきます。
小水疱型の水虫は水疱がつぶれて汁が出ることがありますが、
その汁によって水虫が広がるということはありません。
これ以外に爪にできる水虫では、
かゆみはあまり起こりませんが爪が白濁したり、厚くなったりします。
爪水虫の症状がひどくなると爪がボロボロになるなどもろくなってしまいます。
まとめ
水虫の原因となる白癬菌は10種類以上と言われ、
日本にはそのうちの5~6種類の水虫菌があります。
その他にも、水虫とは違うカビが原因で起こる皮膚病もあり、
症状も水虫とまったく同じと言うものもあるため素人判断で治療を行なうことは難しく、
間違った治療ではかえって症状の悪化を招くこともあります。
もしかして、水虫ではないかと思ったら、一度皮膚科を受診してみるといいでしょう。