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むくみは病気のサイン!?慢性的なむくみがある人は注意が必要

むくみに悩む女性は多いようです。一過性の症状で収まる場合はあまり気にしなくてもよさそうですが、部分的であっても慢性的なむくみには病気からのサインである場合もあるので注意が必要!

病気が原因と考えられるむくみをまとめてみましたので、ぜひ参考にして下さい。

むくみは病気のサイン?

「むくみ」は血液中の水分が血管外にしみだし、異常に増加した状態で医学的には「浮腫」と呼ばれ、むくんだ部分を数秒間押しても、へこんだ状態から元に戻らない状態です。

カラダの水分は体重の60%以上を占めていて、主に血管内、細胞内および細胞と細胞の間に存在し、ミネラルやアルブミン(たんぱく質の一種)といった成分が浸透圧を調整しバランスをとる役割をしています。ところが、病気など何らかの原因で血管外に過剰に溜まると浮腫となって現れるそうです。

むくみが出やすいのは、顔、足、全身、で、何日も続いたり、体重の増減、血尿や尿量が少ないといった症状をともなっていたりする場合は、速やかに医療機関を受診することが大切ですが、女性の場合、筋肉量が少なく血管も細いうえ、黄体ホルモンの影響をうけることから一過性の症状がでやすいのは、病気ではなく性差と考えて差し支えないようです。

下肢のむくみや手掌紅斑、腹痛をともなう病気

物言わぬ臓器と呼ばれる肝臓病は進行がある程度進まないと自覚症状が現れないのが特徴です。下肢のむくみや手掌紅斑、腹痛の症状が見られた場合は、低アルブミン症 が考えられ、全身倦怠感をはじめ腹部膨満感、悪寒、腹痛など全身性の症状を伴っている場合がほとんどです。

このほかの皮膚症状としては、むくみのほかに皮膚の黄変または黒褐色変、手や腕に赤紫もしくは赤紫色の沈着斑を認めたり、皮膚から出血する傾向が増えたり、指先が腫れ太くなるなど特有の症状をともない、血液生化学学的検査、血液学的検査、画像検査などから得られた情報をもとに総合的に病気を判断します。

この病気のむくみは血清アルブミン量の減少によるものと見られており、免疫機能や生態防御機能を低下させることにより引き起こされるようなので、低アルブミン血症の改善を図るよう分岐鎖アミノ酸顆粒(BCAA顆粒)を投与しますが、改善が見られない場合は食事療法はもちろん、利尿薬やアルブミン製剤の投与がおこなわれます。

肝臓の病気は急性で重症化することが多く難治性が高いのですが、むくみ等初期の症状を見逃さず受診し早期発見すれば、根治できるほど医療も進んでいるので気になる症状が見られた場合すみやかに検査することが肝要です。

顔や下肢を中心にむくみをともなう病気

顔や下肢のむくみに加え下痢や嘔吐、腹部膨満感、腹痛、脂肪便(泥状便ですっぱい匂い)等の消化器系の症状をともなう場合「タンパク漏出性胃腸炎」が考えられます。

この病気の原因はアルブミンと呼ばれる血液中のタンパク質が、様々な理由により消化管粘膜から消化管内に異常に漏れ出すことから、低タンパク血症を引き起こし、むくみを生じます。低タンパク血症を引き起こす原因疾患としては、メネトリエ病・アミロイドーシス・膠原病(消化管内へのタンパク質漏出)、肝硬変(消化管やリンパ管のうっ血)、腸炎(潰瘍や炎症)の3つが考えられています。

この病気の診断は糞便に含まれるタンパク質の測定のほか、原因疾患を調べるため血液生化学的検査、内視鏡による検査、消化管造影検査、リンパ管造影検査、組織検査を実施しなければならないようです。

むくみの治療は利尿剤やアルブミン製剤の投与とともに食事療法(高タンパク・低脂肪)を実施しますが、そのほか原因疾患に応じ適切な投薬および処置が必要となり、メネトリエ病では制酸薬物投与、肝硬変では場合によっては外科的処置、腸炎では抗炎症薬物の投与が一般的で、アミロイドーシスや膠原病は現在でも難治性の病気です。

顔や手足を中心にむくみをともなう女性の病気

顔や手足のむくみの他、眠い、倦怠感、記憶力の低下、乾燥肌、脱毛、声がしわがれる、便秘、無月経といった多様な症状をともなった場合「甲状腺機能低下症」が疑われます。

この病気は 甲状腺ホルモンの分泌が低下した結果引き起こされ、40歳台以上の女性では5%程度見受けられますが、橋本病と主因とする原発性機能低下症(慢性甲状腺炎)と、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌能低下を主因とする続発性機能低下症によりムコ多糖体が皮下に溜まりむくみとなって現れます。

脱毛でかつらが必要になったり、声が低くなったりと、症状が女性の悩み多き部分といった病気でもありお悩みになる人も多いようですが、セルフチェックで自己診断が可能なので活用し、本症が疑われる場合は内分泌・代謝課のある病院で血液検査を受けてください。

血液検査では甲状腺ホルモン(FT4)および甲状腺刺激ホルモン(TSH)の低下のほか、コレステロールやクレアチニンキナーゼが有意に上昇し、健康診断でも発見できます。

ホルモンの低下によって引き起こされるむくみなので、甲状腺ホルモンを少量投与から初め、ホルモン量を測定して正常域に入るよう服用しますが、長期にわたって服用しても副作用等は見られていないので、加齢にともなう病気と思い、慌てず気長に付き合っていくことがQOL(クオリティ オブ ライフ)向上のようです。

気になる手足のむくみをともなう病気

全身の倦怠感、動悸、腱反射消失、しびれをともなった場合は「ビタミンB1欠乏症」が考えられ、女性で夕方にむくみの悪化を見る場合は「リンパ浮腫」といった病気の可能性があります。

ビタミンB1欠乏症には脚気とウェルニッケ・コルサコフ症候群があり、よく知られている脚気は、最近ではインスタント食品などを偏食するために増えている末梢神経の、ウェルニッケ・コルサコフ症候群はアルコール依存症の患者に見られる中枢神経の病気です。

ビタミンB1欠乏による疾患ですので、注射によって補えますが、過剰摂取による障害が報告されているので、治療は専門医の指導に従って実施してください。リンパ浮腫は、リンパ管の圧迫や狭窄のために、内容物であるタンパク質がしみ出したため むくみ が現れ、皮膚の変性と繊維化が起こり次第に硬化していく 象皮症 と呼ばれる病気へ進行することがあります。

本症を認めた場合、アイソトープによるリンパ管造影を行い狭窄部位を特定するほか、悪性腫瘍の検査にはCTスキャンを使用した検査が一般的です。一過性のものであればマッサージや運動、ストッキング着用、温浴、手足を高くする等の対処療法で間に合いますが、繊維化し硬化を繰り返す場合は外科手術が必要ですので、病気の原因をつかむためにも、むくみが出て一過性でない場合は内科を受診することをお勧めします。

気になる上半身にむくみをともなう病気

具体的な箇所ではまぶたや上腕部皮静脈の拡張をはじめとする、上半身に症状が現れる場合「上大静脈症候群」と呼ばれる一連の病気が疑われます。本症は上半身を巡った後血液が心臓に戻る上大静脈が、何らかの要因で閉鎖または狭窄することにより、還流障害をひき起こしうっ血した結果あらわれるむくみなのです。

この病気の8割近くは肺がんにより引き起こされることが報告され、肺がん患者の3%前後で本症が見受けられることから近年注目を浴びていますが、そのほかの原因として胸部大動脈瘤や縦隔腫瘍が考えられるので、気になるむくみを認めた場合は専門医になるべくはやく診てもらうのが賢明です。

本症の検査は静脈圧の測定に始まり、必要に応じ静脈造影をおこなって狭窄部位を特定するほか、胸部MRIやCTスキャンを実施して、縦隔において肺がん等上大静脈を狭窄している腫瘤の有無を画像で診断することも可能です。

治療は原疾患の治療を優先することになり、悪性リンパ腫ならば放射線治療、良性腫瘍であれば摘出しますが、肺がんであった場合手術ができないことが多く、命に関わる病気となりますので、上半身のむくみを感じたら速やかに内科で診てもらうことをお勧めします。

呼吸困難や夕方に足のむくみがひどくなる病気

上記症状のほかに夜間の多尿や全身性の倦怠感をともなったときは「慢性心不全」が考えられますので、すみやかに専門医の検査をうけることをお勧めします。本症の場合のむくみは心臓機能の低下により血液がうっ血(うっ滞)することで生じ、時に急性心不全に移行することを繰り返しながら進行していくことがあり、経過しだいでは5年で罹患者の半数が死亡する現在でもこわい病気です。

病気の診断は一般的な胸部X線写真による画像診断のほか、血液検査ではBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)マーカーが心不全の重症度の目安となりますので、精査が必要であれば心電図や心エコーを用います。

このむくみは血圧の上昇によりうっ血した状態ですので、食事制限(水や塩の摂取制限)と、むくみ取りに効果の高い利尿薬や抗高血圧薬の投与によって血圧を下げることで改善を試みますが、精査により重度の心臓病(虚血性心疾患、心臓弁膜症、不整脈)などであった場合は外科手術による大掛かりな根本治療が必要となる場合もあります。

この病気は早期発見・早期治療が生存率を上げる唯一の手段なので、このような症状を感じたら心臓病からのサインと考え、速やかに循環器科の受診をお勧めします。

手足や顔のむくみに加えて血尿をともなう病気

小児に多く見られる病気に「急性糸球体腎炎」があり、尿量の減少をきっかけに、むくみや血圧の上昇とともに血尿が認められることがあります。

このむくみをともなう病気は大部分が 溶血性連鎖球菌 と呼ばれる感染症にかかってから、1~2週間後に感染した溶血性連鎖球菌と、これに対する抗体が結合した状態で、腎臓内の 糸球体 と呼ばれる箇所に蓄積されるために、急性腎炎が引き起こされるためと考えられています。

溶血性連鎖球菌は扁桃腺や咽頭の炎症を引き起こす原因菌で、この病原菌に対し免疫の弱い幼児が発症することが多く、投薬により一過性の病気だと思われたところへ、本症を認め驚かされることがありますが、大部分は入院して食事療法など2ヶ月程度で自然治癒します。

病気の診断は血圧測定、血液検査や尿検査でおこなうことができ、大部分は予後の経過も順調で半年から1年くらいで完治しますが、1~2%くらいの割合で慢性腎炎に移行する場合があり、慢性化すると腎臓保護のため厳しい食事制限が付きまとうので、引き続き尿検査を受け慢性化を防ぐことが大切です。

また同様なむくみの症状でも、急性腎炎を引き起こす別の病気の可能性がありますので、専門の医師に確定診断してもらうことをお勧めします。

赤ら顔でむくんでいるのに手足が細くなる病気

上記の症状のほかに、お腹の部分だけが膨れたようになったり、表皮が裂けるように割れたり、性欲が減少したりといった症状の場合は クッシング症候群が疑われます。

この病気の原因であるコルチゾールは、ステロイドホルモンの一種で、肥満細胞を増殖させる働きがあり、顔や腹部にむくみを引き起こしますが、筋肉細胞を萎縮させる働きも持ち合わせているので手足は細くなり、全身に脱力感をもたらします。

病気の検査は血液中や尿中のコルチゾールを測定しますが、コルチゾールは微量しか検出されないうえストレスによって容易に変化するので、運動後などの負荷試験といった様々な条件下で測定を実施し、結果が陽性であればMRIやCTスキャンで腎臓周辺の腫瘍を調べます。

むくみの原因コルチゾールは副腎皮質から分泌されているので、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を分泌する下垂体に腫瘍ができている場合と、副腎皮質に腫瘍ができている場合がほとんどのケースで、治療には外科手術による摘出がとられます。

腫瘍を主因とするこの病気は早期発見・早期治療が大切なので、むくみをはじめ上記症状に気づいた時点で、速やかに内分泌・代謝課で精密検査を受けることが肝心です。

尿量が減り手足にむくみをともなう病気

全身にむくみを感じるほどに悪化し、腹水や腹水を認め、高脂血症を認める場合は「ネフローゼ症候群」が疑われますので、専門医に相談しましょう。

このむくみをともなう病気は、腎臓内に存在する 糸球体 の機能障害による高濃度のタンパク尿により引き起こされると考えられており、これは1次性疾患と呼ばれます。

尿中にタンパク質を取られた血液は、低タンパク血症となるため、浸透圧が低下し循環血漿量の増加をもたらした結果、むくみを引き起こします。
これに対し全身性疾患に進行した場合には、全身性エリテマトーデス、糖尿病性腎症、アミロイドーシスなど多くの疾患を引き起こすことがあり、これを2次性疾患と呼び、いずれの病気も難治性で、ネフローゼ症候群が難治性の疾患と呼ばれる理由となっています。

病気の診断は血液生化学的検査により診断できるので、治療は1次性疾患の場合には厚生省から出ている指針をもとに、副腎皮質ホルモンを主体に、免疫抑制薬、抗凝固薬、抗高血圧薬を組み合わせた療法が試みられています。

2次性疾患に進行した場合は難治性のうえ、予後の腎臓の経過も悪く、腎不全に至る場合が多いので、1次性疾患のうちに充分に治療をおこなうことが大切だとされています。

まとめ

いかがでしょうか?たかが「むくみ」と軽く考えずに、カラダの状態をよくチェックすることが大切ですね。とくに、今回ご紹介した症状に伴う「むくみ」には十分な注意が必要です。心当たりのある方は、すぐに医師に相談するようにしましょう!

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